新人行政書士にお勧め! 経営革新計画のコンサルとは?
こんにちは、行政書士再生コンサルタントの引地です。
「経営革新計画」って、ご存知でしょうか?
これは制度としては10年前くらいからあるものなのですが、最近、
だいぶ使いやすくなったので改めてご紹介したいと思います。
経営革新計画の制度とこれまでの使われ方
この「経営革新計画」とは、中小企業新事業活動促進法に基づき、
中小企業者が自ら作成するビジネスプランで、新商品の開発や新
たなサービス展開などの取り組みを3年から5年の計画で作成する
というものです。
この経営革新計画を都道府県などに申請して承認を受けると、政
府系金融機関の低利融資、信用保証の特例、課税の特例等などの
特典を受けることができるようになります。
とはいえ、この経営革新計画、実はこれまではかなり使いずらい
ものであり、また、あまり普及もしていませんでした。
なぜなら、特典としては融資の優遇があるものの、実際にはほと
んど機能していなかったからです。
どういうことかといえば、例えば、この認定を受けて、意気揚々
と銀行に融資を申込みに行ったとしても 「なに、それ?」とい
われることが多く、金融機関にはほとんど評価してもらえないも
のだったのです。
また、政府系金融機関である日本政策金融公庫にしても
「国の制度なので、そういうものがあるとわかれば、とりあえず
尊重はしますが、認定と融資の審査は別物ですので、それで審
査に有利になったりということはありません。・・・」
という感じでした。
さらに、特典のもう一つの目玉となっている
「信用保証協会の保証枠が2倍になる」
という点についても、わざわざこの制度を使わなくても、以前は
セーフティネット制度を利用することにより、同じ恩恵を受ける
ことができました。
改正により補助金審査が有利に!
では、なぜ、この制度をお勧めするのか?
それは最近になってこの認定の取得者に対し「補助金申請の審査
で加点する」という特典が追加されたからです。
補助金については前回、前々回のブログで解説いたしましたが、
採択率は年々下がっており、また、審査ではそれなりの技術性や
専門性なども求められるので、審査をクリアーするのは大変です。
でも、この経営革新計画を作成して認定を受ければ、それだけで
何点かの加点が認められます。
また、先ほどは使い道があまりないように書きましたが、
この計画の認定を受けると、次のような特典が付与されます。
・ 信用保証協会の保証枠の増額
・ 第三者保証人を不要とする融資の利用
(6,000万円 必要資金3/2を無利子で貸し付け)
・ 小規模企業設備資金貸付制度の特例
・ 中小企業投資育成会社からの投資
・ 特許料の半額免除
・ 補助金審査時におけるポイントのアップ
先ほどもお話ししたように、計画の認定の取得 = 融資が受けら
れるということではないのですが、企業によっては、これらの特
典をメリットと感じるところも少なくないと思います。
行政書士が仕事として取り組むには?
では今後、このような状況に対して、行政書士としてはどのよう
に取り組んでいくべきでしょう?
まず考えられるのが、「認定取得のサポート」です。
どういうわけだか、この認定取得のサポートについては、一般の
コンサル会社ばかりで、行政書士が積極的にこれをしているとい
う話はあまり聞きません。
報酬が少ないのかといえばそんなこともなく、一般的には15万円
~30万円/件あたりが相場です。(但し、成功報酬)
申請手続きに手間がかかる、成功しないと報酬がもらいにくいと
いうあたりが敬遠される理由のようですが、それでも時間のある
新人の方はチャレンジすべきではないかと思います。
そして、このサポートをするメリットが、もう一つあります。
それは、この計画の認定の取得をサポートした場合には、通算で
3件以上の申請に成功すれば、「経営革新支援機関」への登録が
できるようになるということです。
もし、行政書士が普通にこの登録をしようとする場合には、約10
万円の費用と通算で19日間もの研修が必要となります。
※ もちろん、試験にも合格しなくてはダメ。
なので、勉強の意味も含めて、割安な料金でやってあげれば企業
とのパイプ作りができるとともに、支援機関への道も開けるとい
うわけことになります。
行政書士会が行っているADRやヒルフェなどに参加するのもよ
いのですが、コンサル希望者であれば、こんな方法も考えてもよ
いのではないかと思います。
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