行政書士と決算書【その1】
こんにちは、行政書士再生コンサルタントの引地です。
行政書士の仕事って、以外と決算書を見る機会が少ないんですよね。
建設業など一部の許認可では、決算内容をアレンジしたものを添付
することになっていますが、それでも必要なのは貸借対照表や損益
計算書の中の一部の数字だけであって、その他の部分は関係なかっ
たりします。
また、一般的な許認可などでは、そもそも決算書が必要となること
もありません。
つまり、許認可業務においては、それだけ企業の財務や会計に触れ
ることが少ないということなのでしょうが、コンサルとしてはチョ
ット心もとない気がします。
意外と知らない「債務超過」とは?
あるときこのことが気になって、周りにいた新人行政書士の何人か
にこんなことを聞いてみました。
「債務超過ってどんな状態だかわかりますか?」
正しくこの問いに正確に答えられたのは3割もいませんでした。
言葉の上では「債務超過」だからいいとか、悪いとかのやり取りは
たまにあるのですが、実際にその内容を正確にわかっている人が、
この程度しかいないことにはオイ!と思わされました。
そもそも債務超過とは、単純に考えれば会社の資産よりも負債の方
が多い状態を意味します。
また、貸借対照表上では純資産の部の数字がマイナスで表示されます。
なぜ、決算書が読めなければならないのか?
金融機関に決算書を提出したときに、その内容が債務超過であれば金
融機関では融資をしません。
なので、その会社が債務超過なのかどうか?ということは、その会社
の評価を決める上で、非常に重要な要素となります。
なのでもし、債務超過の会社にかかわらず、何の対策もせずに融資を
申し込めばほとんどの場合で否決となるでしょう。
私は仕事柄、債務超過の会社の融資のお手伝いをすることが何度もあ
りましたが、そのような場合にはある程度、その会社の評価をあげる
ような対策を行ってから申し込むようにしています。
それでも、融資の出る確率は、一般の会社と比べてかなり低いのです
が、そもそもこのようなリスクのあることをコンサル自体が知らなけ
れば、指導どころではなくなってしまいます。
では、次の質問はどうでしょう?
皆さんは答えられるでしょうか?
「貸借対照表や損益計算書が相互に関係しているのは、どの部分か?」
これについても、意外と多くの方が答えられないようです。
正解は「税引き後利益」となります。
これが貸借対照表の剰余金として振り返られていくわけです。
一般的に、経営者の方でもその6割くらいが自分の会社の決算書を正
確に読めていないという実情があります。
なので、金融機関に決算書の内容を聞かれてあたふたするわけです。
経営者は決算の専門家ではないので、これはある程度やむを得ない
とは思いますが、コンサルであるべき行政書士までが、わからない
というのでは、相手からの信用を失うことになってしまいます。
税理士並みに理解できている必要はありませんが、決算書を見て、
疑問な点があれば経営者に確認できる程度のことぐらいはできるべ
きではないかと思います。
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